「韓国って記念日が多いらしい」と聞いたことはありませんか。実際、付き合ってからの節目や、毎月の「恋人の日」を楽しむ文化があります。ここでは、知っておくと会話のきっかけになる記念日を、カレンダー風にまとめます。ただし最初にひとつだけ——「韓国だからみんなこう」ではなく「そういう文化もある」くらいの距離感で読んでください。記念日をどれだけ大事にするかは、結局のところ人それぞれ。全部やる必要はまったくありません。気楽にいきましょう。
なぜ韓国は「記念日」が多いと言われるのか
日本にも記念日はありますが、韓国は「節目を数える」感覚がちょっと細かいと言われます。背景には、関係を目に見える形で確かめたいという気持ちがあるようです。何日続いたかを数え、お菓子を贈り合い、写真を残す——それは「私たち、ちゃんと続いているね」を実感するための、ささやかな儀式のようなもの。だから記念日の多さは「面倒な決まりごと」というより、愛情表現のバリエーションが豊富だと捉えると、ぐっと楽しく見えてきます。とはいえ、ここでも個人差は大きく、記念日にこだわらないカップルも普通にいます。この記事は「こうしなきゃダメ」ではなく、「こういう楽しみ方の引き出しがあるよ」というメニュー表だと思ってください。
付き合った日から数える「○○日」記念日
韓国では、付き合った日を1日目として日数を数え、節目をお祝いする人が多いといわれます。日本だと「○周年」で数えることが多いのに対して、韓国では日数で区切るのが特徴的です。
- 100日(백일・ペギル)— 付き合って100日目。最初の大きな節目として知られています
- 200日 / 300日 — 100日ごとに区切って祝うことも
- 500日 / 1000日 — さらに先の節目を大切にする人も
- 1周年(1주년・イルチュニョン)— 付き合って1年。こちらも大切にされる節目です
なかでも有名なのが100日です。最初のいちばん大きな山場として知られ、ちょっとしたプレゼントを用意したり、いつもより特別な場所で過ごしたりする人もいます。とはいえ「絶対に豪華にしなければ」というルールはなく、ケーキひとつ、メッセージひとことでも立派なお祝いになります。
数え方とアプリ
「いつから1日目なの?」は最初のつまずきポイント。一般的には付き合った当日を1日目として数えます(翌日からではなく当日スタート、と覚えておくとずれにくいです)。とはいえ二人の間で「告白した日にする?」「初デートの日にする?」と起点が分かれることもあるので、最初に「いつから数える?」とすり合わせておくと安心です。この会話自体が、距離を縮めるいいきっかけになります。
最近は、付き合った日からの日数を自動で数えてくれるカップル向けアプリを使う人も多く、「今日で○○日だね」と通知が届くことも。共有アルバムやチャット機能が付いたものもあり、二人の記録帳のように使われています。数字に追われる必要はありませんが、「覚えていてくれた」と感じられるのは、やっぱりうれしいものです。逆に言えば、アプリに頼らず「ふと気づいて声をかける」のも、それはそれで素敵な形。道具はあくまで補助だと考えておくと、肩の力が抜けます。
毎月14日の「恋人の日」
韓国では、毎月14日にさまざまな「恋人の日」があるといわれます。なかでも広く知られているのが次の3つです。
- 2月14日 バレンタインデー — 女性から男性へ贈ることが多い
- 3月14日 ホワイトデー — 男性から女性へお返しをする日
- 4月14日 ブラックデー — 恋人がいない人同士が集まって過ごす、ちょっとユニークな日
バレンタインとホワイトデーは日本にもありますが、韓国では「女性から → 男性からお返し」という流れがよりはっきりしているのが特徴だと言われます。そして面白いのがブラックデー。2月・3月でご縁がなかった人たちが集まり、黒いソース(ジャージャー麺など)の料理を一緒に食べて気楽に過ごす——という、独身を笑い飛ばすような明るいイベントです。深刻ぶらずにネタとして楽しめるのが、いかにも韓国らしいところです。
このほかにも、月ごとに「○○デー」があるとされますが、知名度や定着度はさまざまで、若い世代でも「全部は知らない」という人が多いのが実際のところです。地域や世代で受け止め方も違うので、聞いたことのない月の「○○デー」を無理に覚える必要はありません。「全部覚えなきゃ」と気負わず、まずは上の3つ+次に紹介するペペロデーを押さえておけば、会話のネタとしては十分です。
ペペロデー(11月11日)
数字の「1」が4つ並ぶ11月11日は、細長いお菓子を贈り合うペペロデー(빼빼로데이)として知られています。棒状のお菓子が「1」に見えることから生まれた、と言われる遊び心のあるイベントです。お菓子メーカーにちなんだ商業的な面もありますが、いまでは友達や恋人、職場の人とちょっとしたお菓子を交換する、にぎやかな日として広く親しまれています。
この日のいいところは、重すぎないこと。コンビニで買える数百円のお菓子で成立するので、「気になる人に渡すきっかけ」にちょうどよく、もらったほうも気軽に受け取れます。「プレゼントというほどでもない、でも気持ちは伝わる」——そんな絶妙な口実として、片思い中の人にも使い勝手のいい日です。恋人同士なら、いつものお菓子に手紙を一枚そえるだけで、ぐっと特別感が出ます。
記念日に、何をする?——無理しない楽しみ方
「記念日が多い」と聞くと身構えてしまいますが、毎回豪華にする必要はまったくありません。実際は、肩の力を抜いた過ごし方が大半です。お金や手間をかけることが目的ではなく、「この日を二人で覚えていた」こと自体がお祝いになります。
- 短いメッセージで「今日で○○日だね」と伝える
- いつもより少しだけ特別なごはんやカフェに行く
- 小さなプレゼントや、二人の写真を一枚残す
- 手書きのメッセージカードを一枚そえる(高価なものより印象に残りやすい)
- 何もしない日があってもいい——「今日は気づいただけで十分」も立派なお祝い
プレゼントを選ぶときも、値段より相手をちゃんと見ていたかが伝わるものがおすすめです。前に「これかわいい」と言っていた小物、好きな飲み物、二人で行った場所の写真——そうした「ちゃんと覚えていたよ」が見えるものは、金額に関係なく心に残ります。逆に、毎回ハードルを上げてしまうと続かなくなるので、二人にとって心地よいラインを探すのがいちばんです。記念日は競争ではないので、「去年より豪華に」と頑張りすぎないこと。
ちなみに、お祝いの「定番」を知っておくと選びやすくなります。よくあるのは、ケーキやちょっといいごはん、花、二人で撮るプリクラのような写真、そして手紙やメッセージカード。韓国ではプリクラ(네컷사진・ネコッサジン=4カットの写真)を二人で撮って、その日の記録として残す人も多いです。物が増えるのが苦手なら、「写真だけ残す」「おいしいものを食べる」といった形に残りすぎない祝い方を選ぶのも手。お祝いのスタイルに正解はないので、二人の性格に合うものを少しずつ見つけていけば十分です。
ざっくり「年間カレンダー」で見てみる
ここまで出てきた記念日を、一年の流れでゆるく並べてみましょう。あくまで「よく知られているもの」だけのおおまかな目安で、これを全部やる必要はまったくありません。
- 2月14日 バレンタインデー(女性から贈ることが多い)
- 3月14日 ホワイトデー(男性からお返し)
- 4月14日 ブラックデー(恋人がいない人同士で気楽に過ごす)
- 11月11日 ペペロデー(細長いお菓子を交換)
- そして一年を通して、付き合った日から数える「○○日」記念日(100日・1周年など)が、カップルごとのタイミングで入ってきます
こうして並べてみると、「毎月何かしなきゃ」というほどではないと分かります。日付が決まっているイベントは意外と少なく、あとは二人の記念日が中心。だから身構える必要はなく、自分たちの100日や1周年を軸に、気が向いたら季節のイベントに乗っかる——くらいの感覚で十分楽しめます。日本のクリスマスやバレンタインのノリに近い、と思えば気が楽かもしれません。
カップルリング・カップルアイテムで「見える化」する文化
韓国では、関係を目に見える形で表す커플템(コプルテム=カップルアイテム)の文化も親しまれています。代表的なのが커플링(コプリン=カップルリング)。100日や記念日に合わせて、おそろいの指輪を用意するカップルもいます。指輪以外にも、おそろいのスマホケース、Tシャツ、スニーカーなど、さりげなく「ペアであること」を共有するアイテムはさまざまです。
ただし、これも「やらなきゃいけない」ものではありません。おそろいが照れくさい人もいれば、さりげないものがいい人もいます。大げさなペアルックは苦手でも、色だけそろえる、小物だけそろえる、という軽いやり方でも十分。二人が心地よい範囲で取り入れるのがコツです。「重い」と感じたら、無理に合わせる必要はありません。
日韓・遠距離での記念日の楽しみ方
会える距離にいないときでも、記念日は十分に楽しめます。むしろ、離れているからこそ「覚えていてくれた」という一言が、ふだん以上に大きく響くこともあります。
- 同じ時間にビデオ通話をつないで、画面越しに乾杯する
- 一緒に同じ映画を再生して、感想をチャットで送り合う
- メッセージや写真で、その日のことをこまめに共有する
- フードデリバリーやギフトを相手の街に送って、離れていても一緒に味わう
- 次に会えたときに「あのときの分」をまとめて一緒にお祝いする
距離があると「ちゃんとお祝いできなかった」と落ち込みがちですが、形が完璧でなくても気持ちは伝わります。むしろ「次に会ったらこうしようね」と先の約束を一緒に描くこと自体が、遠距離ならではの楽しみ方。形にこだわりすぎず、二人のペースで、無理のない範囲で気持ちを交わせると、関係も穏やかに続いていきます。
記念日を「重い」と感じたら
ここまで読んで「数が多くて大変そう…」と感じた方へ。正直に言うと、全部やらなくて大丈夫です。記念日が多いのは、関係を目に見える形で大切にしたいという気持ちの表れでもありますが、それを負担に変えてしまっては本末転倒。背景にある価値観は韓国人男性の恋愛観・本音でも触れています。
もし負担に感じるなら、「全部は難しいけど、これは一緒にやりたいな」と正直に伝えて大丈夫です。我慢して全部に合わせるより、二人で「どれを大事にするか」を選ぶほうが、ずっと長続きします。たとえば「100日と1周年だけはちゃんとやろう」「毎月14日は気が向いたら」のように、二人だけのルールを作ってしまうのが賢いやり方。大切なのは記念日の数をこなすことではなく、二人が心地よくいられることです。
伝えるときのコツは、相手のやり方を否定しないこと。「記念日いらない」と突き放すと寂しく聞こえてしまうので、「こういうのは苦手だけど、あなたが大事にしたい日は一緒にやりたい」と、気持ちはちゃんと受け取っている姿勢を見せると角が立ちません。文化の違いは、どちらが正しいかを決めるものではなく、二人のちょうどいい真ん中を探していくテーマ。記念日も同じで、相手のペースと自分のペースをすり合わせながら、無理なく続けられる形に落とし込んでいけば十分です。
気になる人ができたら、「韓国って記念日多いって本当?」と聞いてみるところから始めてみてください。きっと、その人なりの「大事にしている節目」が見えてきます。韓国の恋愛文化をもっと知りたい方は韓国の文化・トレンドもどうぞ。
よくある質問
韓国の記念日は、全部お祝いしないといけませんか?
いいえ。記念日が多いのは事実ですが、全部を完璧にやる必要はありません。二人でどれを大事にするか決めれば十分です。
付き合って100日はどうやって数えますか?
付き合った日を1日目として数えるのが一般的です。アプリで日数を数える人も多く、まずは話のきっかけとして知っておくと楽しめます。
遠距離でも記念日を楽しめますか?
メッセージや写真、ビデオ通話など、会えなくてもできることはたくさんあります。形より「覚えていてくれた」という気持ちが伝わることのほうが大切です。